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アジア最大級の短編映画祭・SSFFノミネート作品「LAYERS」受賞コメント到着。クリエイター陣のインタビューも大公開!作品に込めた想いや制作の背景とは?

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タレント・俳優として幅広い活躍をするMEGUMIさん。豪華製作陣をお迎えし、自身初となるショートフィルムのプロデュースに挑戦した『LAYERS(レイヤーズ)』がアジア最大級短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル & アジア2022」のオフィシャルコンペティションsupported by Sony ジャパン部門にノミネート!

世界126の国と地域から集まった5720作品の中から選出された、約200作品の一つに選出されました!

filmbum ORIGINAL(フィルムバムオリジナル)
さまざまなジャンルで活躍するクリエイターをお迎えし、filmbumとコラボレーション!「HOME STORIES」をテーマに、LIFE LABEL、Doliveの住宅を舞台としたエンターテインメントな物語を描いたショートフィルムプロジェクト。

「ショートショートフィルムフェスティバル」

「ショートショートフィルムフェスティバル & アジア2022(SSFF & ASIA)」とは、俳優の別所哲也が代表を務め、10,000を超える作品が世界中から集まるアジア最大級の国際短編映画祭。
■ノミネートページ:https://shortshorts.org/2022/program/aj/aj-3/layers/
■「LAYERS」上映プログラム
日時:2022/06/10(金) 20:00-21:50
会場:表参道ヒルズ スペース オー
チケット予約:https://shortshorts2022spaceo0610.peatix.com/

「オフィシャルコンペティション supported by Sony:ジャパン部門」の選出は、アカデミー賞にもつながる大変名誉あるノミネートです。(作品のあらすじはこちら。)

ノミネートを記念して、『LAYERS』の3名のクリエイター陣、MEGUMIさん、演出・脚本の内山監督、楽曲制作を担当したPESさんに作品の見どころやストーリーの背景を語っていただきました。

物語の着想は、普段の暮らしの中で大切にしているものから。『LAYERS』制作の背景を語る

内山監督のファンだったというMEGUMIさんが、内山監督に直接オファーをして実現した本作品。「夫婦が子どものまま成長することがない」という脚本のアイデアは、一体どこから着想を得たのでしょうか。

MEGUMI:アイデンティティが強い夫婦の話を作りたくって。私の周りには、キャラクターが濃い人たちがたくさんいるけど、そういう人たちがいる家ってどんな家なんだろう?っていうところから企画をスタートさせました。

綺麗なお家のCMってよくあるんだけど、そういう作品じゃなくて、「キャラクターが濃い人たちが家を彩っていく」っていうのが良いと思ったんですよね。夫婦のキャスティングを考える上で、子どもがいい!と思って、それをそのまま内山監督に話しました。

内山:MEGUMIさんが思い描いたアイデアをもらったとき「よくわからないけれど、一度考えてみます」って答えたのを覚えてます(笑)。

「なぜ子どもなのか?」というのが、自分の中で理由づけできないと物語が作れないな…と思って。

それを咀嚼して、キャラクターを構築してから物語を組み立てました。シーンごとの画面構成とそれぞれの配色、音楽を逆算しながら設計して、一つ一つ確かめるように強度を付けていきました。

劇中の楽曲について

PES:2曲目に『このまま』という曲を作ったんですけど、親にとって子供は子供のままだとか、子供が大人になると親と逆転するとか、改めて「深いな」と思いました。

内山:今回の音楽作りは、求める曲調の意図や意味を一曲一曲PESさんに説明して、タイミングも全て指定する形でオーダーしました。それで、いただいた楽曲を確認させてもらったら、想像を簡単に飛び越えてくるものばかりで。音楽の力をすごく感じました。

作品を通して伝えたいこととは?

MEGUMI:住宅というモノに対する私の概念みたいなものを反映させて作りました。

子供が小さい時に描いた絵を飾ったり、生きていく上でどんどんアート作品が増えていくような暮らし方をしているので、それって楽しいよ、面白いよ、っていうのを伝えたいですね。

締麗に住むだけじゃなくて、生きてきた軌跡が家の中にあるっていうのも良いなって、思って欲しいです。

PES:今日2人と改めてお話をして、みんなで好きに楽しんで仕事ができたなって思いました。「こうしたら良くなるんじゃない」と思いながら進めたのがすごく映像にもあらわれていると思います。

僕もちょっと出演してるんですが、芝居大丈夫なのか?って見てもらえると嬉しいですね(笑)。

内山:単純に”住宅を撮る”ことからはみ出して、住宅の中に刻まれた様々な思いを映す試みをしたことで、自分の実人生にも重なって考えさせられた部分があって。

そういった今回の試みや映像に関わってくれた人たちの思いが少しでも伝わったら、掲げている「House is Entertainment」という考え方がより共有できていくのかなと。そういう気持ちを噛み締めながら味わえるムービーになったかなと思うので、観てもらえたら嬉しいです。

時の流れとともに物事に宿っていく美しさを伝えたい。内山監督が語る、作品を輪廻の物語として描いた理由

『LAYERS』に登場するのは、子どもの姿をした1組の夫婦。成長することなく、ただ時間の流れと共に一直線に老いていく姿が印象的です。

なぜ成長せずに老いていく姿を描いたのか、内山監督の制作の意図とは?

内山:なぜ主人公の2人が子どもの姿のままなのかというと、2人は、“今”という現実世界と遊離した“昔”の世界の住人なんです。「朽ちていく“昔”の世界と、朽ちたあとの“今”の世界が存在しているから」です。

人とともに生き、朽ちて、輪廻を繰り返すことで、家はどんどん豊かなものになっていくはず。家は完成した瞬間がハイライトだと考えられていますが、実は朽ちていく過程にこそ美しさがあると思うんです。

日本では「真新しくて整っているもの」がどんどん賞賛される傾向になっているように思います。しかしながら、「真新しくて整っているもの」だけが本当に美しいのでしょうか。朽ちていくそのさまにある、豊かな美しさを見ていたい。私は、そう考えています。

『LAYERS』は、人にも家にも命があり、いずれは朽ち果てる。そして、朽ち果てたものの魂や記憶を引き継いで、新たな生のターンが訪れるという輪廻の物語です。

この作品では、時の流れとともに物事に宿っていく美しさを描いています。

インタビューの全貌はこちら!

映画祭ノミネートを受けてのコメント

初のショートフィルムプロデュースで見事映画祭にノミネートされた『LAYERS』。クリエイター陣のノミネート受賞コメントを紹介します。

MEGUMI:SSFFノミネート、心から光栄です!今回私はfilmbumORIGINALショートフィルム作品「LAYERS」の企画、プロデュースを担当しました。アーティスト夫婦の一生を彼らが生み出したアート作品で彩られていく、エモーショナルで少し不思議な作品となっています。是非お楽しみください!


内山:当たり前のように立ち現れては、無かったみたいに消えていく毎日を積み重ねていくことに、どんな意味を見出すことが出来るのか。この無意識な世界の概念に寄り添うような補助線を引いてみよう。そのような着想で「LAYERS」という作品の監督と脚本を務め、子どもたちと日常の尊さや愛おしさを分かち合いながら、一夏を過ごしました。


PES:「LAYERS」に音楽で参加させていただき光栄に思っています。内山監督やMEGUMIさん、そしてスタッフの皆さんのクリエイティブな挑戦の中で、私も刺激を受けながらの楽曲制作でした。皆さんとのやり取りの中で自分の中から出てくるものが新しくもあり、懐かしくもある日々の中で完成した作品は、とても輝いて見えています。一緒に歌ってくれた椎名琴音さん、大野雄介くんと共に沢山の方々に、観て聴いていただける事を喜んでいます。

豪華クリエイター陣で送る『LAYERS』予告編はこちら