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Charlieが挑んだ新しい映像作品。「夢のような撮影だった」と語る『SHARE』の舞台裏

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MCや楽曲制作などマルチに活躍するアーティスト・PESと、DJやサウンドプロデューサーとして活動する副島ショーゴによるプロデュースユニットCharlie(チャーリー)。

そんなCharlieが、声優やシンガーソングライターとしても活動する椎名琴音を迎え、3つの楽曲を背景にストーリーを展開させていくという“新しい形”のミュージックビデオ作品『SHARE』を制作した。

今回は、楽曲ごとの見どころや撮影中のエピソードなどをご紹介。カラフルでポップな世界観を、より鮮やかに深掘りしてみよう。

Charlieの解説や作品のあらすじ、見どころはこちら

サプライズパーティーの主役は、メンバーとも関係の深いあのキャラクター

3つの楽曲からなる映像作品『SHARE』は、“誕生日のサプライズパーティー”をテーマに、準備からパーティー本番へとストーリーが進んでいく。

パーティーの主役は、少し気だるそうな目が印象的な猫、「Pepes(ペペス)」。実はこの「Pepes」は、PESのTwitterのアイコンになっているキャラクターだ。

Pepes
PESのTwitterより

「パーティのホストはCharlieで、ゲストは他に誰か登場人物を増やしたいなと思いました。今の情勢を無視することはできなかったので、ゲストを一人に絞るとなると、ペス猫?と思いつきました。

以前私が参加した楽曲「Get you」のMVにも出演してくれていますしね。勝手に、”友達”って思っています」(椎名)

Charlie『Get you feat. Kotone Sheena』

「Pepesという名前のキャラクターで、昔から僕のソロの時などに相方代わりに傍に居たのですが、ここ何年かで自我が芽生えたのか分かりませんが、自由にうろついてますね(笑)」(PES)

色鮮やかな世界観はどう作られた?ファッションのこだわりや見どころを楽曲ごとに解説!

キラキラポップな世界観、和テイストの家、広大な自然。楽曲ごとに変わるファッションや、作品を彩る装飾。

目を離す隙が無いほどに見どころ満載の本作は、『Fantacy』『ほっといて』『Slice of life』の3つの楽曲からなるMusic Video作品だ。

見ているだけでワクワクするカラフルな色づかいに、真似したくなるキャッチーなファッション。楽曲ごとの見どころやこだわりポイントを見ていこう。

ーそれぞれの楽曲について教えてください。

◆Fantacy

スターを夢見てシェアハウスに暮らす3人組をイメージして書きました。前半で心の内。後半でリアルな描写。そういった風に書き分けながらファンタジーの中に生きる人を歌った曲です。

◆ほっといて

そんなミュージシャンたちも中々うまく行かない日々が続いて卑屈になってしまう。子供のまま大人になってしまったけどなんとなく変われない。というちょっと皮肉な曲です。

◆Slice of life

毎日まともじゃないと思える事ばかりが起こる世の中で、「終わってるな」と感じながらも浮き沈みが連続する日々にシェアハウスで仲間と音楽で心だけは救われる。そんなアンセムです。

ーお気に入りのシーンやこだわったポイントは?

◆Fantacy

椎名:冒頭の映像は一番最初に思いついたやりたいことでした!みんなの趣味の時間やパーティの準備が少しずつ交錯する慌ただしい一軒家の朝。監督が家の構造や特徴も生かして色々膨らませてくださったので、演じるのもとても楽しかったです。

副島:朝っぽい感じといいますか、整えて行く準備シーンになるんですが「光の入り方」等が楽曲にマッチしてるなぁと思い、素敵でした。映像チームの皆様のお力です。

PES:シェアハウスでスターを夢見るミュージシャン達の雰囲気がとても良く描かれていて、控えめに言って最高です。普段お菓子を食べないので食べ方に苦労しました。

◆ほっといて

椎名:まるでゲームの世界に入ったような車と広がる大地。PESさんの運転がかっこいいです!独創的なアングルを作るための監督による独特な撮影方法(ドローンなど)が際立ってると思います!

副島:「荒野を四駆」で走るという初体験をさせて頂きました。撮影中にドローンが行方不明になってしまい「ドローンの回収待ちですー!」というのも良い思い出になりました。※ドローンは無事に回収となりました。

PES:東京では中々お目にかかれない様なランクルを運転させてもらって、しかも世界的に有名なカルデラで野焼きされた山肌を走っていくという貴重な体験をさせてもらいました。控えめに言って最高の景色です。

Slice of life

椎名:美術の作り込みが素晴らしいです!キラキラの中での撮影は夢のようでした。テーブルに広がる色とりどりのお菓子やケーキ、テーブルクロスにハート形に曲がっているピンクのストロー。大量の風船。細部までこだわった可愛いものに溢れています。

副島:「DJセットと和室」が印象に残っているのと、ぺっちゃん(PES)とこっちゃん(椎名琴音)のリップシーンがかっこいいです。

PES:この曲でファンタジーな映像に仕上げてくれた、本当に素晴らしい監督とスタッフ達だなと思います。夜中までかかって細かいことも沢山やっていたので皆ヘトヘトでしたが。終始楽しい現場でした。控えめに言って最高でした。

『SHARE』撮影時のオフショット

ー楽曲ごとの衣装イメージやコーディネートのポイントは?

◆Fantacy

椎名琴音:とにかく可愛い!テンションがあがる!服を着たいと思い、スタイリストさんと心から明るくなれる色や形の組み合わせを考えました。髪色もこの作品のために染めています。色に包まれるのは幸せです。

副島ショーゴ:お世話になっている「WHIZ LIMITED」というブランドを着ています。朝っぽいシーンなのでパーカーです。

PES:琴音ちゃんがメインになる様に、派手過ぎずファンシーなイメージで集めました。家で眠っていた小物を使えたので良かったです。

◆ほっといて

椎名:『Fantacy』の衣装にチャイナアウターを合わせた衣装です。和テイストなお家と合うんじゃないかなと思い選びました。髪型もヘアメイクさんとあれこれ試して、チャイナに合わせた二つお団子になりました。

副島:お出かけシーンとなるのでライダースっぽいJKTにサングラスとなっております。こちらもWHIZ LIMITED。サングラスはMOSCOTにしました。

PES:半被を着て和風でポップに。普段は履かない檄太サルエルで陽気な現代のお祭り男をイメージしました。

◆Slice of life

椎名:お部屋の装飾に合うようなキラキラもふもふ祭り!インナーのスパンコールはまるでミラーボール。ファーコート、トップス、スカート、タイツと素材が全て違うので、見ていて楽しいです。

副島:ぺっちゃんに選んで頂き、こっちゃんからロングコートを借りました。ありがとうメンバー。

PES:基本的には『Fantacy』と変わらずですが、パーティー小物を身に纏って大団円へ。全編通して猫のPepesも私物で仕上げました。

「シェアハウスで暮らす”ちょっと変わり者の3人組”」作品のインスピレーションはどこから?

楽しそうにはしゃぐCharlieと椎名琴音。それぞれにしっかりとキャラクターがあり、セリフはなくとも3人の仲の良さや関係性が見えてくる。

とにかく色鮮やかで眩しいキラキラの世界観は、一体どこからインスピレーションを受けているのか。作品の裏側を覗いてみよう。

ー装飾のインスピレーションやストーリーのイメージはどこから?

椎名:テーマは海外のホームパーティー。イメージは、昔から大好きなSOKO、KeroKeroBonito、Beach HouseのMVやカートゥーンネットワークのアニメなどからヒントをもらっています。

PES:イメージはシェアハウスで暮らす”ちょっと変わり者3人組”といった感じ。ファンタジーにしたかったので、琴音ちゃんにプロデュースをしてもらいceptチームのディレクションでリアルとファンタジーの狭間を作ってもらいました。

ー3人のキャラクターは作品上のもの?それとも素に近いもの?

椎名:キャラ設定は監督の演出ですが、似たような経験はあります。レコーディングの時間になってもゲームしちゃったとか(笑)

副島:オリジナルに近いですが、多少の監督Remix2022かも知れません。

PES:3人のシーンなんかは割と普段通りかなと思います。リアルはもっと質素な雰囲気ですが概ねこんなかな、というところです。

ー撮影中のエピソードや楽しかったシーンは?

椎名:車に乗ったシーンが一番ドキドキして楽しかったですね。いつも余裕のあるPESさんが初めて運転する車に少し焦っている様子も新鮮でしたし、ショーゴさんと私はゲームみたい!と後ろからキャーキャー言ってました。

副島:宿泊する場所がキャンプ場みたいな所にある2LDKぐらいの広い所だったんですが、ぺっちゃんと同じコテージで「今日は背中流しちゃおうかな~」「っんもう~」とか言いながら入ったんですが、互いに疲れ過ぎていて、そのまま無言で別々の部屋に寝た、というのが1日目の夜でした。

東京から撮影クルー含め15人〜20人ぐらいの移動だったので、撮影中も現場はワイワイしていたのが印象的でした。楽しかったです。あと山の方で食べたピザが美味しかったです。

PES:サウナに入るシーンがあるのですが、私はサウナをやらないので所作が分からずでした。スタッフに詳しい方が居たので助かりました。本当に冷水に入っているのですが映像で伝わらず…。日焼けしていないのも恥ずかしいポイントです(笑)

「家」がテーマの作品づくりで気づけたこと。「Charlieはメタ的な制作活動が向いている」

『SHARE』の楽曲は、「家」や「生活」といったプロットありきでの制作というメンバー初の試みで作られたもの。新しいチャレンジを通して3人が得たものや、今後挑戦したい映像作品について語ってもらった。

ープロットありきの楽曲制作を通して、普段と違った点や新たな発見などは?

椎名:サウナがお庭に設置されていたので、歌詞にサウナを入れてみました。3人の関係性も物語上あるので、『ショーゴ起こして』というフレーズもあります。普通ならあまり入れない歌詞も、実際にあるものを見て書くと想像がより具体的に広がっていくので、楽しいチャレンジでした。

副島:逆に作りやすかったのかな?と、最近になって思ってきました。曲は今泉タカシという昔ながらの友人にも協力してもらい作成しています。

ミックス・マスタリングはいつもと違う感じに仕上げました。今までと一番違う所は、ボーカルをより前へ出している所です。あとはLIVEでドンっと音を感じてもらえる様、耳で聴こえない「体で感じるロー」もこだわりました。LIVE会場で体感して欲しいです。LIVEやりたい。

PES:シェアハウスというコンセプトを持って曲を作るのは新鮮な感覚でした。改めてCharlieはこういったメタ的な制作活動が向いているグループだなと思いました。

ー今後また映像作品を制作するとしたら、どんな作品にしたい?

椎名:また東京以外が良いですね!普段の生活から離れた景色を映像では観たいと思うことがあるので、撮影でもそんな非現実世界に入りたいです。

副島:出身地である茅ヶ崎もいいなぁ。でも、映像作品を作るなら何処の場所にも素敵スポットはあると思うので「何処でも!」というのが正直な感想ではあります!ハワイとかハワイとかハワイ? 又はハワイとかだと無限に曲を作れそうです。

PES:起点から終点まで請け負える面白いチームだなと感じたのでロケ地は選ばず自分たち発信も含めてマイペースにグループを仕上げて行けたらと思います。ブリードしてる気分です。

PES、副島ショーゴ、椎名琴音の3人のユーモア溢れる遊び心と、新しい挑戦によって生まれた『SHARE』。作品紹介ページはこちら