「オン・ア・ボート」

郊外の一軒家。専業主婦になったばかりの高橋さらと、ひとまわり歳上の高橋忠は、会話こそあまり噛み合わないが、穏やかな新婚生活を過ごしている。そこへお祝いにやってきた、さらの旧友・鈴木えだまめ。家の前でタバコを捨て、冷蔵庫を開き、勝手に自分の友人を招き入れ・・・そんな自由すぎる彼女の振る舞いに、神経質な忠はフラストレーションを溜めていく。一方さらは、かつてと変わらぬえだまめの様子に忘れかけていた「あの頃」を思い出し、忠に苛立ちを感じ始めー

2023年に行われた「filmbum Film Awards」にて最優秀賞を獲得した HESO監督の短編映画制作に、filmbumが製作協力して生まれた意欲作！第19回大阪アジアン映画祭・芳泉短編賞スペシャルメンションを受賞し、渋川清彦、松浦りょう、山本奈衣瑠ら銀幕に愛される俳優陣が出演した意欲作「オン・ア・ボート」。

多様な価値観や人生が受容されようとする今、あえて古典的な「歳の差婚」を描くことで現代の結婚や家族の本質に迫ろうとする『オン・ア・ボート』。

本作は、2023年に行われたfilmbum Film Awardsにて最優秀賞を獲得した、HESO監督の短編映画制作にfilmbumが製作協力。主人公のさらを演じるのは、『赦し』(22)で強烈な印象を残した松浦りょう。夫役に渋川清彦、友人えだまめ役に山本奈衣瑠と、豪華実力派俳優が脇を固める。また、アワードの審査員も務めたKan Sanoによる楽曲も見どころのひとつだ。

32分の短編ながら、笑い・緊張・怒り・歌・衝撃と起伏に富んだ物語で観客の心を揺さぶる本作は、第19回大阪アジアン映画祭、第23回ニューヨークアジア映画祭などで上映され話題を集めた注目作が2025年2月14日（金）、シモキタ-エキマエ-シネマ『K2』にて待望の劇場公開となる。

「わかりやすい物語とわかりづらい感情やニュアンスが共存する本作が実現したのは、ひとえに超一流の俳優陣のお陰です。さらに、素晴らしいスタッフと関係者の皆様に恵まれ、幾重にも重なった幸運の末に、劇場公開へ辿り着くことができました。感謝と感動でいっぱいです。人生のどんな時も、人との繋がりを思い出させてくれた映画館という場所で（しかも新たな文化の聖地『K2』で！）いろんな方に「オン・ア・ボート」を観て頂けるのが楽しみでなりません。」とHeso監督は語る。

憧れのマイホームで歳上の夫と静かな結婚生活を送る女が望んで手に入れた「今」が「あの頃」の友との再会で揺らぐ夫婦の物語。ボートとは。結婚とは。そして自由とは何かー。

＜NEWS!＞
「オン・ア・ボート」が、大阪アジアン映画祭、ニューヨーク・アジアン映画祭に続いて、第6回 Hill Film Festival（バングラディシュ）にノミネートされました！

◉ノミネート映画祭
「6th Hill Film Festival」
元は先住民族の言語を使った映画を国内外に紹介する場として2014年に始まった映画祭。2年に1度開催され続け、第6回を迎える。回を重ねるごとに国際色や規模が発展し、今ではバングラディシュ内では数少ない映画学校を運営するに至っている。映画祭誕生の地であるチッタゴン丘陵地帯のランガマティと、首都ダッカの２都市で年末年始にかけて開催される。
https://hff-cht.com/

「第19回大阪アジアン映画祭 」~芳泉短編賞 スペシャルメンション受賞~
毎年3月、大阪で開催。アジア映画、またはアジアに関連する映画が上映される。プレミア上映となる貴重な作品が集まり、国内外から注目を集めている。
https://oaff.jp/

「第23回ニューヨーク・アジアン映画祭」
2002年創設。ジョニー・トー、ポン・ジュノ、パク・チャヌクなど現代アジア映画の監督たちの作品を北米で初めて扱った、由緒ある映画祭。アジア60カ国以上から集められた作品が上映される。
https://www.nyaff.org/